二回目の 上高地展示までの道のり 

2016年10月7日~2017年6月28日


2014年の上高地展示で、自然公園財団上高地支部の方々とすっかり打ち解けた私たち「石岡繁雄の志を伝える会」は
昨年10月7日の蕎麦会にもお招きいただき、奥原所長さまから上高地での2度目の展示のお話をいただいたことは
このHPの「紅葉の涸沢と蕎麦会」でもお伝え致しました。
(上の「」内の文字列をクリックしてください。その時の模様がご覧いただけます)

蕎麦会後の展示準備の様子を、日を追ってご報告いたします
ご覧ください!


 2016年
10月10日

 奥原所長さまの展示構想を水野さんがメモとして残してくださいました。以下です。

2016.10.07自然公園財団上高地支部奥原所長来年度企画展構想メモ

1.    最近上高地・穂高連峰地域での山の遭難事故が多発している(今年9月末までに既に15名の死亡事故が発生)。

2.    この事態は看過できず喫緊の遭難防止対策が必要である。

3.    従来も対策は行われており、改めて原点に帰った対策が必要と思われる。

4.    幸いこの地区に非常にご縁の深い石岡繁雄氏という遭難防止・安全対策の先達がおられ、来年は氏の生誕100年節目の年でもある。

5.    一昨年の展示会の反省も踏まえて、改めてその事跡を、自然公園財団と「石岡繁雄の志を伝える会」の共催で紹介したい。

6.    先ずは「伝える会」で展示の企画プランを早急に作成して欲しい。

7.    それに基づき上高地地区の遭難対策本部との共催や、マスコミ(山渓や信濃毎日)・旅館組合からの後援を求めるなりを検討したい。

8.    開催時期は20177月~9月とする。



 これを受けて、企画プランの作成を急ぎました。

10月20日

 展示の原案を作成して、奥原所長さま宛にお送りしました。必要部分のみ掲載します。



上高地企画展「石岡繁雄生誕100年と遭難防止(仮題)」原案

l  開催日時:2017年7月1日(土)~9月30日(土)9時~16時

l  プレ開催日時:2017年6月30日(金)10時~16時

l  場所:上高地インフォメーションセンター2階多目的ホール

l  共催:一般財団法人自然公園財団上高地支部(以下「自然公園財団」)

 :「石岡繁雄の志を伝える会」(以下「伝える会」)

l  後援・協力:環境省松本自然環境事務所・長野県警察本部・岐阜県警察本部・上高地山岳遭難対策本部・上高地観光旅館組合・北アルプス山小屋友好会・㈱山と渓谷社・信濃毎日新聞社・名古屋大学博物館・名古屋大学大学文書資料室…

展示の骨子

遭難防止についての取り組みは関係官庁や遭対本部・山岳会等諸団体によって、日々様々な取り組みがされている。

石岡は、過去の人ではあるが生涯取り組んだ「登山者を山で失わないこと」「安全学」は、今も「ナイロンザイルの安全基準」や登山用具の開発等で息づいている。

「石岡繁雄の志を伝える会」は、遭難防止の実践者ではないが、石岡の志を伝えるためにこの取り組みの一助となればと、非力を顧みず本企画展の原案を以下に述べる。

1.     昨今多発する上高地を起点とする穂高連峰地区の山岳遭難事故を軽減するために、遭難防止の関係官庁・団体のご指導・ご協力のもとに以下の展示パネルを自然公園財団に作成していただくことを提案する。

   石岡が安全基準を制定させた1975年以降の穂高での遭難死の実態を調べあげる(この40年間の遭難を調べるのが無理であれば、石岡の死後から現在までの実績でも良いかもしれない)。→遭難年月日時間・遭難時の天候・遭難場所・遭難の形態(岩壁登攀中の滑落・登山道での滑落・雪崩・疲労死・凍死等)・遭難時の登山パ-トナ-の人数・所属:山岳会、ツア-会社、個人等・判れば登山経験年数(空白期間があればその実態も)・遭難者の装備・登山届の提出の有無・遭難時の写真があればなお良い。

*平成15年から25年のデータと分析については、H26.3.25付長野県山岳遭難防止対策検討会(座長櫛田重節氏)の「山岳遭難の現状と今後の防止対策について」に詳しい。

①の中から、象徴的な遭難(滑落等、数の多い遭難の内での)をピックアップして、遭難防止を専門とされる遭対・山小屋関係者の皆様のご意見を反映しつつ、石岡執筆の遭難防止論も紐解いて原因を探る。

   ①を表にしてパネル化する。

   ③でパネル化した物からピックアップして遭難原因を、写真を交えて判り易く解説したパネルを作成する。

   登山に必要な装備を、具体的にパネル化(一般初心者登山客用):例えば上高地から横尾までに必要な装備。涸沢から奥穂・北穂等の本格登山に必要な装備等と、登山届を出さなければならない限界の提示。

2.    石岡が取り組んだ遭難防止と安全学について(「伝える会」が準備する)

   石岡の登山歴(岩稜会と屏風岩初登攀を含む)

   ナイロンザイル切断により肉親を亡くしたことへの悲しみと怒り→ナイロンザイル事件(井上靖『氷壁』執筆まで概要含む)・登山用緩衝装置等の発明→ザイルの安全基準の確立→安全学の追求→石岡没後のナイロンザイルの研究と成果(NITE・東北学院大学名誉教授高橋光一先生)

   遭難防止論と登山研究所での遭難防止の取組等

3.    展示物について

   ナイロンザイル切断ミニ実験装置(現在石岡家で保管中。使用する3mmナイロンロ-プは「伝える会」で用意する):本機の実験には「伝える会」解説員が最低1名必須のため、不在時はミニ実験装置は使用しないこととする。

   石岡の展示に使用する物品や資料等は厳選の上、名古屋大学から貸出を受ける。

   前穂で切れたナイロンザイルの実物・五朗使用のアイゼン・岩角の石膏型等は大町山岳博物館に寄贈してあるので、財団に貸出を受けていただく。

   ハンズオン形式の資料・石岡執筆の本や冊子は、現在石岡宅にある物を使用して展示。

4.    期間中の講演会について(場所はインフォメーションセンター1F休憩所を使用できないか)

   遭対の山口氏等、遭難救助に力を尽くしてみえる方々に、安全な登山について講演していただく。

   北アルプスでの昭和30年代からの遭難と、現在の遭難の質の違いについて、澤田さんに講演していただく。

   若山五朗遭難時のザイルパ-トナ-石原さんと澤田さんにナイロンザイル事件についてのト-クショ-をしていただく。

5.    ビデオの放映(インフォメーションセンター1F休憩所にて)

   山岳事故についてのビデオ

   バッカスの軌跡・屏風岩登攀記のビデオ

6.    企画展「石岡繁雄生誕100年と遭難防止(仮題)」の想定される問題点

   展示の軸の遭難防止には、現場で苦労されている遭対や山小屋関係者のご協力は不可欠であり、早急に協力体制を取る必要がある。→ いつまでに協力体制を取れれば良いか?

   石岡が解明したナイロンザイルの岩角欠陥は、科学的な実験を繰り返して証明する実証的なものであり、ナイロンザイル事件は企業と学者の癒着による生命軽視を告発するものであった。石岡が取り組んだこの「安全学」は、元より人命尊重の思想からくるものであるが、それをどのように現在の遭難防止に繋げていくかが問題である。→ 安全に係る登山用品の使用限界の明示、登山装備の事前チェック制度、登山者の資格制度の導入検討、登山ルートの難易度の明確化と入山規制、等々の提案が必要であるが、それは可能か?

   従来の「石岡繁雄と氷壁を越えて」展示は名古屋大学作成のパネル類(石岡の一生を追うもので、ナンバ-がつけられている)を転用してきた。次回の石岡の展示を、遭難防止を主に考えた場合、文章パネルは全面的に作り直しをした方が良いが、費用と時間両面で大きな負担となるので、上記1.の内容に準じて、「伝える会」は遭難防止に的を絞ったパネルのみを作成し直す。

   展示会場のスペ-スの問題があり、遭難防止と石岡の展示を両立するために、早急なレイアウトの事前検討が必要である。(前回の展示でも狭いと感じられた)

   展示物の保全のために前回の展示の際は自然公園財団からの要請で「伝える会」の常駐駐在員を置いたが、次回展示では、できればその業務は自然公園財団にお願いして、「伝える会」からは設営・撤収時(会員全員)と講演会など特定時のみ2名程度の派遣に留めたいが、それで機能するか?



この他、父の「安全学とは」など、10頁に及ぶ企画書を作成しました。

 10月21日~12月3日
 上高地閉山が近づき、お忙しくなった財団との連絡は途切れましたが、展示パネルの選定やパ-テ-ションの組み方など、試行錯誤しつつ案を練りました。
  また、以前から温めてきた父の遺した『山岳遭難防止論』の原稿の活字化と、冊子『ナイロン・ザイル事件』の活字化を早急にして、本として展示しようということになりました。『山岳遭難防止論』の入力作業は豊田高専山岳部OBの滝川さんが、『ナイロン・ザイル事件』の入力作業は小川隆平さんがしてくださることになりました。

<この期間の主な出来事>

 11月9日:名大文書資料室へ目録作成用に借り受けたスクラップブックなどを一旦お返しする。

 11月27日・28日

水野さん・前田さん・立岡さんと展示など打合せ。
前田さんは『穂高の岩場Ⅰ,Ⅱ』のスキャニングの仕事をはじめてくださる。


27日 拙宅に着かれた立岡さん(左)と前田さん

スキャンの仕方やパソコンへの入力方法など
打合せをしました

夕食は、立岡さんの好きなお好み焼きでおもてなし
 
でっかいよ!
 
水野さん(右)と前田さん
 
やっぱりビ-ルが好いな!

前田さんと私は同級生です
 12月2日:小川隆平さんが取り組んでくださった『ナイロン・ザイル事件』の活字化終了。

 12月4日~6日:石原國利さんが何年も前からお誘い下っていて、実現しなかった石原さん宅訪問が実現しました!(「九州への旅」の頁をご覧ください)
「」内の文字列をクリックしてください

 12月14日~16日,28日・29日:『ナイロン・ザイル事件』読合せ合宿。水野さん・小川夫妻と共に、300頁以上の読合せです。隆平さんの入力にも脱帽でした。


 12月27日:ミニ実験装置のステンレスの刃が切れなくなってしまったので、水野さんがお友達の那須鉄工の社長さんに、焼入れ鋼で作ってくださるようにお願いに行かれました。

 2017年
 1月10日:那須鉄工所に、水野さんと前田さんが実験用の刃の加工方法を説明に行かれました。

 1月19日:実験装置用新刃が2セット出来上がったと那須鉄工所よりご連絡があり、水野さんが受取に行かれて、現地で簡単な実験もされて、とても良い仕上がりだと言うことでした。
 
 1月22日:『遭難防止論』と『ナイロン・ザイル事件』の凡例の打合せと、ミニ実験装置の新しい刃による実験を行いました。
実験結果と写真は以下です。

新刃によるナイロンロープ切断試験結果
 ●テスト日時:2017年1月22日(日)13:45-14:40   ●天気:小雨   ●気温:10℃
 ●場処:石岡家研究所棟1F
 ●参加者:あづみ・前田・小川夫妻・水野
 ●目的:1月19日㈱那須鉄工所の好意で焼入れ鋼製新刃2セットを新たに製作していただいたので、手持ちのロープで切断実験をした
テストNo. 使用刃 ナイロンロープ 落下距離 テスト本数 切断結果 参考写真 コメント
(刃は防錆油を薄く塗布したまま使用した) (落下ウエイトは従来通り、水1Lt入りペットボトル) (mm) (本) cf.ロープ切断結果写真
0 1月19日製作新刃①(面取り有り) 3φ、三つ撚り、白色、市販品(触感:軟) 300,400 2 切断せず、刃にホコリ付着するも、表面傷ほとんど無し - 切れる見込みは無さそうなので、2本でテスト打ち切り
1 1月19日製作新刃②(面取り無し) 3φ、三つ撚り、白色、市販品(触感:軟) 300 50 スムーズに切断、切断跡のホツレ:上部・短く、下部・長い 右端 連続50本で打ち切り、公開テスト用に使用できそう
2 1月19日製作新刃②(面取り無し) 3φ、三つ撚り、白色、市販品(触感:硬) 300 8 7本連続スムーズに切断、8本目は3本中1本のストランドは切れず 右から2番目 本ロープは固くて、従来も切れないことが多く、公開テストには使用していなかった
3 1月19日製作新刃②(面取り無し) 3φ、三つ撚り、白色、市販品(触感:硬) 300 10 10本連続スムーズに切断 右から3、4番目 新刃では18本中切れなかったのは1本のみ、今後使用は可能?
4 1月19日製作新刃②(面取り無し) 2φ、補強芯入り網、オレンジ、高橋先生ご持参品残り 350,300 2 2本ともスムーズに切断(高橋先生お立会時は1本も切断せず) 右から5、6番目
5 1月19日製作新刃②(面取り無し) 2φ、補強芯入り網、オレンジ、高橋先生ご持参品残り 300 2 2本とも切断せず 右から7、8番目
 
前田さんを中心に実験がはじまります
 
実験の模様を映像でとらえて、その後分割した写真

隆平さんが写真にしてくださったら、切れてゆく様が
はっきりと分かり、とても興味深い

1本切ると、糸屑が残ります
 
 
水野さんが実験結果を黒板に書かれます
 
切れなかったナイロンロープ
 
ロ-プの切り口を検討中
 

切れ口はこのようになります
 
昨年9月27日来訪の高橋先生が持って来られた
2mmオレンジナイロンロープの切れた跡

上の写真をクリックしてください
高橋先生来訪の頁にご案内します

 
8本のロ-プの切れ口
 
ナイロンロープの実験結果

第一回展示打合せ会議


紅梅も真っ盛り!メジロも花に惹かれて…

2月6日

9:30
「伝える会」会員の水野さん・前田さん・立岡さん・小川夫妻と私は、打合せ準備に大わらわ!

会員の役割分担は…
水野さん:司会進行・前田さん:ミニ実験装置
立岡さん:書記とカメラマン・隆平さん:カメラマン
はつこさん:料理準備と後片付け、でした



11:30
インド村にてランチ

この店は晩年の父のお気に入りのお店
店員さんとお揃いの派手なチョッキを
購入するくらいでした


12:15
インド村の前にて
 風がとても強い日でした

13:30
自然公園財団上高地支部奥原仁作所長さまと、
主任の櫻井さんご到着

所長さんに続いて
櫻井さんと水野さんは固い握手を交わします




庭をご説明しながらご案内する水野さん


水野さんは拙宅の庭師さんです
ご説明もお手のもの

今回来ていただいたお礼を述べて…

まずは参加者の皆さまの自己紹介


今日はゆっくりと見学していただく予定だったけど…

「明朝は帰りますので、これから打合せをしてください」
と、所長さんからの発言で、慌てて資料の準備をしました


14:00
司会の水野さんがレジュメに沿って話を進められます

以下はそのレジュメの一部分です

201726日・7日石岡家における「上高地新企画展打合せ(第1回)」レジュメ

出席者:自然公園財団上高地支部 奥原所長様、桜井様
    「石岡繁雄の志を伝える会」石岡・水野・前田・立岡・小川隆平・はつこ

 1.打合せの目的:企画展の目的と名称を明確にし、展示内容と役割分担を決めること:
   ① 目的と狙い:登山家石岡繁雄生誕100年を迎え、石岡安全学を現在の遭難防止に活かす
   ② 名称(試案):
     (ア)登山家石岡繁雄生誕100年 山に志を刻む人~宿願の遭難防止の行方
     (イ)登山家石岡繁雄生誕100年 氷壁を越えて~石岡の安全学と現在の遭難の行方
     (ウ)その他
 2.前回の企画展(2014年6月19日~8月31日)の反省と見直し企画案
 3.展示会の周知と広報活動をする
 4.展示の構成(流れ)と内容
 5.展示パネルの選び方
 6.展示までのタイムスケジュール
 7.その他


頑張って作った資料をお渡しします

 
さて、会議のはじまり、はじまり…


終始和やかに打合せは進みます


櫻井さんも熱心に…



展示の模擬パ-テ-ションでご説明する私


名大文書資料室の堀田先生がお作りくださった
名大展示の紀要から石岡パネルのご説明


話に熱が入ります
「展示の事はあんたに任せた!」と所長さん

 

所長さんの締めのお言葉で無事終了

15:50
隣りの仏間に用意した展示物を観ていただきました

まずは、お仏壇に手を合わせられる所長さん




黒ボ-ド上に貼ったパネルをご覧いただきます


展示ケ-スに入れた物のご見学

展示パネルや展示関係の品々のご見学

この旧街道沿いに面した六畳間は展示物でいっぱい!

石岡高所安全研究所に場所を変えて…
研究所2階事務室にて

亡くなった時のままにしてある、父の机と
品々をご覧いただく



研究所の鉄塔を撤去した時の新聞記事の
ご説明をする水野さん

2階の実験室にて

父がしていたロ-プの衝撃実験のご説明

大量に残したロ-プをご見学

以前建っていた隠居家に行くための階段前にて

窓の外、左に見える大屋根が母屋です


前田さんがお作りくださったミニ実験装置での実験

まずは面取りした刃で実験

鋭角の刃で実験する所長さん

まさに落ちようとしているペットボトルが見えますか

ロ-プが切れて「オォ-!」と歓声が

高橋先生来訪の時の実験結果をご説明する

ロ-プの切り口を確認する櫻井さん

最後に立て看板を見ていただいて見学は終了

研究所に面する裏の道にて

神戸高校と神戸城のご説明


裏の果樹園にある晩白柚の木

珍しい果物に興味津々の櫻井さん

「あら!採れちゃった」

もう落ちるところだったから心配ご無用
 
懇親会の準備も終わって、並ぶ料理を写される皆さま

「頑張って作ったから、いっぱい食べてね!」と私

17:30
懇親会のはじまりです
 

所長さんにカンパイの発声をお願いしました

カンパ~イ‼

ご満悦の所長さん

まずは一献

ゲストの所長さんからお酌を賜わる前田さん

炭火焼きのステ-キ

部屋の中は煙でいっぱい! 



お肉大好き!櫻井さん

ワインで乾杯

インフルエンザで出席できなかった森川さんの差入れのワインは、ポルトガル旅行のお土産です



「櫻井さんの結婚を祝して!カンパ~イ‼」
今月入籍したばかりです
 
お燗当番と炭起こしをしてくださった
前田さんは出来上がり

 
今度は焼酎で「カンパ~イ‼」

左手前から:櫻井さん・所長さん・前田さん・立岡さん
右手前から:私・はつこさん・隆平さん


 
22:30
そろそろお開き…
 2月7日

8:00
朝食

8:45
お帰り前に研究所の「山」のオブジェの前で記念撮影
 
カメラマンの立岡さんも入ってもう一枚
 
うっすらと雪の凍てついた財団の車

所長さんと櫻井さんは帰途に着かれました

 
2017
26日上高地新企画展 第1回打合せ結果
 

l  場所(時間):鈴鹿市石岡家母屋及び研究所(14時~17時)
l  出席者:自然公園財団上高地支部 奥原所長様、櫻井主任様、「石岡繁雄の志を伝える会」石岡・水野・前田・立岡・小川隆平・はつこ
l  打合せの目的:共催者である「財団上高地支部」と「伝える会」の責任者・メンバーが一堂に会し、企画展の目的と名称を明確にし、展示内容と役割分担を決めること

打合せ結果:
 1.    保留事項の決定:松本警察署地域課訪問後実施予定の次回打合せで決定する。
 2.    目的と狙い:登山家石岡繁雄生誕100年を迎え、石岡安全学を現在の遭難防止に活かす。
 3.    企画展名称:前半は「登山家石岡繁雄生誕100年」、後半は未定とし、財団でも検討する。
 4.    前回の企画展(2014年6月19日~8月31日)の反省点:

①    来場者総数約7千人の大多数は、「上高地に来たら展示をやっていた」、「バス待ちや雨を避けるためにインフォメーションセンターに立ち寄ったらやっていたので見学した」、という方々だったことを踏まえた展示にする。

②    一般の観光客にも判りやすく、目で見て分かる展示にするために、文字を減らして写真や図でアピ-ルできるパネルを作成する。パネルは40枚のパーティションの両面に、マジックスエード黒布を貼って取り付ける。

③    展示物や、ナイロンロープ切断実験装置を配置して、楽しめる展示にする。但し、実験機は鋭い刃を有するので、使用時は必ず解説員が立ち会い説明を要す。

④    ビデオの放映は、1F休憩所にて、15分~20分間程度のダイジェスト版「石岡繁雄の一生」と「遭難防止(借用ビデオ)」を連続放映する。

⑤    講演会の開催:下記講演会をビジターセンターで行う。
 イ)  石原國利氏と澤田榮介氏の対談:バッカスとの思い出話、等
 ロ)  上高地遭難対策本部:遭難対策の苦労話、安全に山を楽しむ方法、等
 ハ)  その他

5.    展示会の周知のため以下の広報活動を行う:

①    4月27日の開山祭と同時に展示のチラシやポスタ-等を下記に配布にする(デ-タ配布先には了解を得られた後、印刷物を送付する)。

イ)  データで配布:日本山岳協会、日本山岳会、勤労者山岳連盟等の登山団体、ヤマケイなど出版社、好日山荘・モンベル・カモシカスポーツなどスポーツ用品会社、登山ツア-会社・アルピコ交通、山岳保険会社等(印刷物のポスタ-やチラシは配布の意思を確認後送る)

ロ)  印刷物(A2ポスター)で配布:上高地観光組合、上高地バスターミナル周辺の施設や売店など

②    6月末にバスタ-ミナルに大型の立て看板(既存フレーム流用)を設置して展示開催を掲示する場合は管轄部署の事前許可が必要(インフォメの敷地内に設置する場合でも置き放しできない)。

③    5月末までに上高地インフォメーションセンターのホーム頁等で企画展開催を知らせる。

④    5月末までに報道関係者に企画展開催を通知する。

6.    展示の構成(流れ)と内容:

①    第1コ-ナ-:現在の遭難事情

イ)  まず身近なところから、2016年9月に発生したザイデングラ-ドで起こった3件の死亡事故のポスタ-を利用してパネル化する。ポスタ-内の説明文は、こちらで考える。この死亡事故についての詳しい情報を入手して、図解する。

ロ)  2016年の登山届の不要なエリアと必要なエリア(上高地を起点とする山々)に分けて遭難実態の比較については、上高地から横尾までのような平坦な道での遭難は皆無であるが、転倒して怪我をする人はいる。「高年登山者の傾向と対策」に出て来る登山開始初期で起こる心臓病など病気での死亡事故は、登山口から直ぐに急傾斜の登りとなる場所で起こると、奥原所長からの提言があった。

ハ)  登山の「氷壁ブーム」以降の10年間(1954年~1963年)と、「山ガールに代表される最近のブーム」(2006年~2015年)の10年間の遭難統計をグラフと図解で比較する。「氷壁ブ-ム」の遭難実態については、松本警察署地域課訪問の際に、どこで調べたら良いかを相談の事(後述の②(ウ)「高年登山者の傾向と対策」はじめに、をパネル化)

②    第2コ-ナ-:遭難防止に生涯をかけた登山家石岡繁雄生誕100年

イ)  その生涯について名大文章パネルを簡略化した表題パネルを作成し、写真パネルと共に展示する。(ナイロンザイル事件発生前から石岡は落下防止装置の研究開発を進めていたことも紹介する)

ロ)  石岡繁雄の安全学・遭難防止論の中の「安全な登山」と「危険な登山」について登山者の心得と事故防止対策案や将来に託した事項を紹介する。

ハ)  石岡安全学の再評価-NITEの取り組み及び高橋先生の新研究「ナイロンザイルの熱特性」のパネルを別途作成する。

③    第3コ-ナ-:遭難を防止するための登山者の皆様へのお願いと命を守るために必要な登山者の心得(石岡が将来の山岳界に託した「危険な登山」の遭難対策はどのように実現したか)

イ)  上高地を起点とする山のグレーティング(2016年3月24日発行、県山岳総合センター作成「信州山のグレーティング」から抜粋)パネル作成。

ロ)  県山岳遭難防止対策協会作成「山登り10訓」パネル作成(一部付記・改定する)。

ハ)  2015年6月県山岳総合センター及び県山岳遭難防止対策協会作成「高年登山者の傾向と対策」から、60歳以上の実態や体験談、対策を紹介する(準備運動や身体能力の向上に努めるなどを強調する)。

ニ)  登山者へのお願い:登山届を出さなければならない山域図(届の提出場所を明示する)、山岳ヘルメット着用奨励地域図、山岳保険加入を促すパネルを作成。大きな地図(A0か)のパネルとして、山域図の道に安全ゾ-ンと登山届必要ゾ-ン、ヘルメット着用奨励ゾ-ンを色分けして提示。登山届が提出できる場所については地図内に図示。

7.    展示までのタイムスケジュール:

①    協力依頼:2月10日までに奥原所長より、北ア南部遭対本部長山口氏に協力依頼と同行をお願いし、訪問日を決めていただく(訪問先:松本警察署地域課、訪問日候補:2月14・16・21日、目的:山岳遭難統計や遭難防止対策資料の活用許可を得て、協力のお願いをする)
②    小林銀一会長への報告:上記決定後、石岡より電話で報告し、支援を依頼する。
③    展示レイアウトの作成:2月8日(月)~3月31日(金)
④    新規展示パネルの作成:3月1日(水)~5月1日(月)
⑤    ポスター・チラシ作成:4月15日(土)までにデ-タ作成、印刷完了:4月25日(火)
⑥    上高地開山式:4月27日(木)(財団の皆さんの入山は4月15日から、開山は17日、「会」の代表者は26日ポスター・チラシ持参で上高地入り)
⑦    展示品選択→決定→借用依頼→受取り:5月16日(火)~6月10日(土)、大町山岳博物館の借用に関しては、時期・期間共に困難が予想されるが、奥原所長が事前に訪問の上、打診を試みる。
⑧    展示物品・備品の梱包:6月21日(水)22日(木)
⑨    展示物品・備品の運搬:6月23日(金)
⑩    展示会場設営:6月24日(土)~6月29日(木)
⑪    展示会プレ開催:6月30日(金)
⑫    展示会開催:7月1日(土)~9月30日(土)
⑬    展示物品・備品の撤収:10月1日(日)
⑭    借用品の返却:大町:10月2日(月)、名大:10月中
⑮    ケルン墓参:10月2日(月)3日(火)、反省会:3日(火)夜

8.    展示内容補足事項:

①    展示物:大町山岳博物館にあるナイロンザイル・岩角模型等の貸出は長期になるので無理かも知れないが。奥原所長が近日中に博物館を訪れて依頼してみる。名大博物館にある石岡発明の品々・登山道具等、名大文書資料室にある文書資料を借用する。
②    展示パネルの選び方
 イ)  パネルは現在手持ちのパネルを最大限利用し、新規作成する場合は、経費を安価に抑えるためにコピーもしくは印刷は外部委託するが、パネルは自作する。
 ロ)  アピ-ル性の大きい「屏風岩」「前穂高」の大型写真パネルは使用する。
③    今昔の登山事情を比べやすくするために、登山服・装備を身に着けたマネキンを2体展示。(好日山荘さんにご協力を打診予定)
④    展示期間に配布する資料:『…真実』本の序、冊子『ナイロン・ザイル事件』冒頭宣言、『ナイロンザイル事件報告書』(1977年7月発行)まえがき、石岡繁雄論説(1964年)「遭難を防止するために」、2015年6月県山岳総合センター及び県山岳遭難防止対策協会作成「高年登山者の傾向と対策」(無償で提供を受けられるか?何部可能か?)

9. 展示保安係と解説員:

①    前回の上高地展示会での応対経験と、今回新たに展示する「ナイロンロープ切断実験機」の対応の必要性から、今回の展示では保安係を兼ねた解説員2名が不可欠であり、「伝える会」としては2名の常駐を予定する。

②    遭対山口本部長に遭対スペシャリストの派遣要請はするが、長期間の依頼は無理と思われる。3月中に奥原所長が遭対本部と協議する。

③    遭対スペシャリストの展示解説員常駐が無理な場合、登山事情や遭難対策に関する来訪者の問い合わせは、インフォメーションセンター内にある「登山相談所」が開設中はその旨案内し、閉鎖中はインフォメのスタッフが対応するので、その旨案内する。

10. 費用について

①    展示に必要なチラシ・ポスタ-・タテカン・パネル等の作成費用(外注費・材料部品購入費)は別紙の通りである。「伝える会」の滞在と展示物運搬に必要な交通費・宿泊費を含めて、財団としてどのように負担できるか、直ちには明言できないが、前向きに熟考検討中。

②    遭対等の協力者に謝礼は必要となるが、奥原所長に遭対本部との協議をお願いする。

③    奥原所長としては、上高地や松本市の関係機関・団体に対する調整や広報については全面的に財団で担当し、また、上高地支部が保有する機材や消耗品は無償で「会」に貸与または支給する。(インフォメで保有するハレパネのサイズと数量を、調査後、櫻井さんより石岡あて連絡する。)

④    展示会場での設置準備作業・撤収作業は財団と「会」の共同で行うが、展示に必要な下記の作成は「会」に一任したい。
 イ)  広告・宣伝用のポスタ-・チラシ・立て看板
 ロ)  展示用パネル:遭難防止関係・石岡関係
 ハ)  展示用下地等(パーテションパネルに貼る黒布等)
 ニ)  見学者に配布用資料

以上(2017.02.08文責:水野)


遭対協(長野県山岳遭難防止協会)さんからご提供の遭難現場の迫力ある写真をパネルにしました



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